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2019.05.17 声優タレント科 朗読コラム

【声優タレント科】ようこ先生の朗読コラム「朗読からイメージすること」



こんにちは。

声優タレント科「朗読実習」担当の 守屋 陽子 です。

みなさんは「声優」というお仕事に興味を持たれて、このブログをご覧になっていると思います。

私が教えている学生たちも声優を目指すたまごたちがいっぱい。

声優さんって、声だけでいろいろなことを表現しなければなりませんから、

学校ではアフレコの勉強だけではなく、いろんな「表現」についての授業があります。

「朗読」の授業もその一つ。

最近は声優さんが朗読会を行ったりすることもありますよね。

みなさんは「朗読」と聴くとどんなイメージがありますか?

私が朗読の活動をしていて感じることは、朗読って「ただ読むだけ」「つまらない」「眠い」「難しい」「堅苦しい」などなど・・・のマイナスイメージを持たれているのではないかなということです。

朗読の活動をしている私としては、なんとかしてこのマイナスイメージを払拭したいな・・・と日々奔走しています。

なぜ朗読ってつまらないというイメージなのでしょうね。

私が思うに、活字を読むことは大抵容易にできてしまうからではないでしょうか。

いわゆる「音読」です。

声に出して読むことは誰にでもできて、それをいちいち他人に読んでもらわなくてもできるからでしょう。

しかし「朗読」は「音読」とは違っています。

朗読は、私は芸術だと思っています。

歌を歌うように、楽器を演奏するように、ダンスをするように

朗読も一つの表現なのです。

歌は音程があったり、楽器やダンスも普段は使わない技術が必要ですので、それを使いこなすまでが難しかったりしますが、朗読は「音読」から入りますので、入り口はとても易しくシンプルです。

しかし、そこから先の「表現」がシンプルゆえに奥が深く難しくもあります。

たとえば、

昔、恋人が遠い異国の戦場で死にました。

                 (堀真潮「抱卵」より抜粋)

という一文があります。

この「死にました」という表現も、この言葉を語っている人物にとってどういう立場にあった人(=自分と関わりが深いのか、浅いのか)が死んでしまったのか、そしてどういう死に方(=病死なのか、事故なのか)をしたのか、によって発する音が変わってきます。

昔、家の近所のおじさんが病にかかって死にました。

であれば、発せられる音は少し遠い他人事のような浅い音になるかもしれませんが、関わりの深い「恋人」が戦場という場所で無情な死に方をした、ということになれば、より声のトーンは深く落ち込んでいきますよね。

こんな風に、作品の背景や登場人物の心情などを考えると、ただの「音読」では済まなくなってくるわけです。

どうですか?

声に出して文章を読んでみようかな?という気持ちになりました?

そうであると嬉しいです♪

そして、その想いを乗せた声=音が聴き手に伝わって、さらに心を動かすことができたら素晴らしいですね。

ぜひそんな朗読を目指して勉強されてください。

そしていつか皆さんと一緒に朗読を学ぶことができることを楽しみにしています♪

~守屋先生 ラジオ番組出演中♪~

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